校長挨拶

HOME » 学校案内 » 校長挨拶

校長挨拶

北九州工業高等専門学校校長 塚本 寛

 高等専門学校(高専)は、産業界の強い要請に応え、15歳からの早期理工系専門教育によって、時代に相応しい「創造性のある実践的技術者」を育成する事を使命として設立されました。高専では、技術者に必要な豊かな教養と体系的な専門知識を身に付けるため、一般教育と専門教育をバランスよく配置した5年一貫の教育課程が用意されています。理論だけでなく、実験・実習にも重点が置かれ、学んだことを応用する力が身に付くよう配慮されているのも高専教育の特徴です。最終学年では、大学と同様に、卒業研究を通じて、創造性豊かな技術者の育成に努めています。さらに高度の専門教育を目指す皆さんのためには、本科卒業後2年間の高度専門教育を行う専攻科が設置されています。
 高専では、「学術とものづくりとを結びつけるセンス」を磨き、そこから生まれるアイディア(発想)を実践する力を育みます。しっかりとした学術的基礎と自ら学ぶ力を身に付けているが故に、急速に発展する科学技術にも対応できると、高専卒業生の実力は高く評価されています。「学術とものづくりとを巧みに結びつける優れたセンスと、そこから生まれるアイディア(発想)を実践する力に裏打ちされた技術者魂」、換言すれば「高専スピリッツ」の育成こそ、中学校卒業から始まる高専教育の神髄であり、高専ならではのものです。しかも、大学編入あるいはさらに大学院へ進学した場合でも、この「高専スピリッツ」は、新しい環境においてさらに磨きが掛けられ、成長します。高専での教育で育まれた「高専スピリッツ」が失われる訳ではなく、有効に生き続け、高専と大学(院)での教育の相乗効果でより強固なものになります。
 北九州工業高等専門学校は、「明るい未来を創造する開拓型エンジニアの育成」を理念として、1965年の創設以来50年の歴史において、2016年3月までの間に本科 7,521名(女子819名)、専攻科 739名(女子92名)の優秀な卒業生を、大学などの高等教育研究機関や産業界に送り出して来ました。
 本校は、北九州市小倉南区のほぼ中央、「志井(しい)」地区内の「雄志台(ゆうしだい)」と呼ばれる丘の上にあります。正面に小倉のシンボルとも言うべき足立山を望み、北と西は「企救丘」などの閑静な住宅街に接し、東と南にはカルスト台地や鍾乳洞で知られる「平尾台」に連なる緑溢れる小山を控えた実に勉学に適した場所です。豊かな自然に囲まれながらも、交通の便は良く、近くにモノレールの「志井駅」「企救丘駅」やJR日田彦山線「志井公園駅」があり、直行の路線バスも利用できて、どのルートでもJR小倉駅から30~40分程度でアクセスできます。
  本校の特長の一つは、日本の近代産業発祥の地「北九州工業地帯」の中にあって、製鉄、重化学工業、ロボット、自動車、船舶、窯業、ICなど、様々な分野の我国を代表する企業を身近に控えた、恵まれた環境です。工場見学や工場実習などを通じて最先端の工業技術を日常的に体験できるなど、生きた工学の修得に大いに役立っています。
  もう一つの特長は課外活動が非常に活発なことです。高専ロボコンでの活躍はテレビ放映などでよく知られていますが、そのほかにも、バドミントン、バスケットボール、卓球、剣道、野球など、全国を舞台に活躍するクラブも多く、活発な活動が行われています。
  平成27年度から、従来の本科5学科(機械工学科、電気電子工学科、電子制御工学科、制御情報工学科、物質化学工学科)が、「生産デザイン工学科」1学科になりました。3年生になればコースに分かれ、機械系、電気系、情報系、化学系などの専門分野についてより深く学ぶことになりますが、入学後の2年間は、全員が共通の科目を学び、3年進級時にコース選択します。従前に比べて、専門コース選択の時期は3年生進級時と遅くなりますが、専門分野の勉強を深める前に身に付けるべき工学系に共通の基礎知識は沢山ありますので、学ぶ内容や手順が大きく変わる訳ではありません。
  現在、5年一貫教育の本科には約千名の学生が、大学生と同じ学士号が取得できる本科卒業後2年の課程の専攻科には約80名の学生が、高校とは一味違う、周到に準備されたカリキュラムと、優秀な先生方の親身なガイダンスの下で、将来のエンジニアを目指して、日々勉学に、課外活動に元気一杯励んでいます。

社会に貢献する技術者や科学者を志す中学生の皆さん、北九州高専で工学の学問修得と心身の鍛練に力の限り挑戦してみて下さい。

北九州工業高等専門学校校長 塚本 寛