ものづくり企業のDXを加速させる教育プログラム

Background スクール開設の背景

事業活動などにより⽣み出されるデータ量は指数関数的に増⼤しており、
これらのデータを如何に企業活動において賢く利活⽤するかの重要性が日々⾼まっています。

これからの製造業は、リアルを起点として組織間・業種間を超えた各種データをサイバー空間に集め、
AIなど新しい技術を⽤いながら設計・シミュレーション・⽣産管理などを⾏い、
付加価値を創出する動きが活発化すると考えられます。
そういった状況の中、
国際標準のデジタル技術を活用したものづくりの管理手法を学べる、
日本で唯一のビジネススクールとして誕生しました。

Problem 今後の製造業の課題

気候変動問題、⼈権問題など製造業の持続性確保に向けたバリューチェーン全体での対応の必要性
⼈⼿不⾜・熟練散逸やパンデミックなどによるサプライチェーン、エンジニアリングチェーンの分断への柔軟な動的対応⼒の強化
データ爆発とAIなどのデジタル技術の進化を活⽤した新たな価値創出
対応可能な人材不足の深刻化
バリューチェーン全体を網羅する
学習プログラムの不足

About Our School 第4次産業革命
ものづくり
マネジメント
ビジネススクール
とは

製造業の課題解決のために、
「デジタルものづくりによるバリューチェーンの⾼度化」を⽬指す、
製造マネジメント⼈材の育成スクールです。

サプライチェーンとエンジニアリングチェーンを包括した「バリューチェーン領域」を網羅的に学習できるカリキュラムを構築することで、経営の⽅向性を「デジタル化による製造業と他産業との連携・融合の加速」「データ駆動による暗黙知の形式知化、最適解発⾒の効率化」へと転換するマネジメント⼈材を育成し、ものづくり企業のDXを加速させる狙いがあります。

スクールの特長

国際標準のデジタル技術教育

サプライチェーン・マネジメント(SCM)、Product Lifecycle Management(PLM)を中心とした「国際標準デジタルものづくりの管理手法」を学ぶカリキュラム

国内トップクラスの講師陣

実務経験が豊富で、政策提言や業界の標準化に携わる、国内トップクラスの実務家教員

社会人の方が受講しやすいスクール形式

週末(金曜午後~土曜終日)の短期集中型で社会人が受講しやすい授業方式

オンライン受講可能

遠方など対面が難しい方は、オンラインでの参加も可能

Curriculum カリキュラム

本スクールのカリキュラムは、3コースにより構成されています。

受講の際は、修了認定を目指す「正規受講」または、
お好きな講座を選択履修する「部分受講」のどちらかを選択していただきます。
「正規受講」の修了要件は、必修コース①+選択必修コース(②か③のいずれか)を履修していただくことです。

正規受講の履修⽅法

必修コース 学習レディネス
醸成コースについて

プログラムのはじめに受講する必修コースです。受講⽣ごとに異なる目的に沿って、必要な講座を提供するための「セルフアセスメント講座」、これから何を学ぶかの概略を把握し、全体をガイドするための「デジタルものづくり概略講座」を設置。
自身の目的達成のために、どの様な学習が必要になってくるかを事前に把握することができます。

Course List 講座一覧

1学習レディネス醸成コース

講座名
[協力機関]
概要 講師 授業時数
(60分)
開催日時
1 セルフアセスメント講座
[野村総合研究所]
ものづくり企業における2大テーマである エンジニアリングチェーン(PLMとMES/MOM)と サプライチェーン(SCM)の基本的な考え方と動向を習得します。 また、S&OP(経営戦略実行計画)の本質を学び、 企業をとりまく環境変化に対応する「事業の将来機会とリスク」 に備えた組織間、役員間の共通認識の必要性を理解します。 全ての製造業のビジネスマンに必要な基礎知識を習得するコースです。 藤野 直明
梶野 真弘
4コマ 2023/12/15(金) 13:00~17:30
2 デジタルものづくり概略講座
[PTCジャパン株式会社]
デジタル技術と情報システムを使って、効率的な製品開発プロセスを促進するために設計されている講座です。製品のライフサイクル全体で情報を一元管理することの重要性、デジタルものづくりの実践的な知識を習得することで、製品開発に必要なスキルを身につけることができます。 後藤 智 6コマ 2024/1/12(金) 9:00~16:40

2SCM導入戦略コース

講座名
[協力機関]
概要 講師 授業時数
(60分)
開催日時
3 SCM導入戦略講座[1]
[エンジニアリング協会(ENAA)]
サプライチェーンの事例からここ数年のトレンドを把握します。 サプライチェーンの分類と特性について業種別に概説を受け、 SCMにおける計画立案業務の基礎を習得します。 S&OP (セールス&オペレーションズプンニング)販売操業計画とはどういうものか、 販売管理をもとにした生産・在庫計画と管理会計について理解を促します。 調達、製造、販売を含むサプライチェーン全体におけるモノの流れをどのように制御し、 そのシステムを設計するときにどのような原理原則が使われるか、 サプライチェーンサイエンスの概念についても習得できる講座です。 細田 高道
佐藤 知一
太田 裕文
野中 剛志
松川 弘明
山中 一克
松本 卓夫
10コマ 1/26(金) 13:00~17:30
1/27(土)9:00~16:40
4 SCM導入戦略講座[2]
[エンジニアリング協会(ENAA)]
実践事例を元にSCM構築と運用、デジタルの活用について学びます。 企業のSCM活動をモデリング、シミュレーションすることで 生産・物流・調達の全体最適化を行うサプライチェーンデザインのシステムについて理解します。 SCM構築をするための業種に応じた運用業務モデルを確認し、 SCM運用のルールとしてシステム運用ルール、業務運用ルールを習得します。 製造業でのSCMの運用シミュレーション実習を備えた講座です。 小野 遼平
野中 剛志
横山 雅人
丹治 秀明
内海 由博
小川 祐希
松本 卓夫
鍋野 敬一郎
川村 武也
細田 高道
中塚 昭宏
10コマ 3/1(金) 13:00~17:30
3/2(土) 9:00~16:40

3PLM導入戦略コース

講座名
[協力機関]
概要 講師 授業時数
(60分)
開催日時
5 PLM導入戦略講座[1]
[ダッソー・システムズ]
製品のライフサイクルを効果的に管理し、PLMを戦略的に導入するスキルを身につける講座です。PLMの機能・連携・ナレッジマネジメント・業務知識・ユースケースについて学び、製品開発プロセスを効率化し、競争力を向上させるための知識を獲得します。 岩井 一郎
萩原 あづみ
10コマ 2/23(金) 13:00~17:30
2/24(土) 9:00~16:40
6 PLM導入戦略講座[2]
[シーメンス株式会社]
製品の損益に焦点を当て、競争力のある製品を生み出すための設計改革とプロセスイノベーションの能力を理解する講座です。原価企画力の向上と製品事業力の増強により、企業の収益性と市場競争力を向上させるための準備ができます。 山本 泰司 10コマ 2/16(金) 13:00~17:30
2/17(土) 9:00~16:40

Partners 協力機関

主催 北九州工業高等専門学校
共催 北九州市
公益財団法人北九州産業学術推進機構(FAIS)
北九州工業高等専門学校
一般財団法人エンジニアリング協会(ENAA)
野村総合研究所
Dassault Systèmes
SIEMENS
PTC
公益財団法人北九州産業学術推進機構
北九州市
メディア総研株式会社

Words 用語集

AAS(Asset Administration Shell)

管理シェル

アセット(※)をインターネットで繋がったデジタルの世界に結びつけるインターフェース。標準化された通信インターフェースで、バリューチェーン上の全てのアセットとアセットが互いに通信できるようにする。

(※)インダストリー4.0のソリューションのために接続を必要とする全ての‘もの’。(生産システム全体、個々の機械や作業ステーション、機械内部のコンポーネント・備品、生産計画、注文書など)

BOM(Bill of Materials)

部品表

1)親となる組み立て品に組み込まれる、全ての部分組立品、中間品、部品、原材料の一覧。一つの組立品製造に必要となるそれぞれの数量が示される。
2)委託製造業者による、顧客にとって部品、部材となる一製品の、一回の生産の実行で必要となる全ての資材の一覧。一部のプロセス系製造業では、式、レシピ、成分一覧と呼ばれることもある。

BOP(Bill of Process)

工程表

特定の製品について計画された生産アプローチを詳述する一覧。各完成品を製造するためのベストプラクティステンプレートが示され、製造に必要な生産ラインの構成、ツール、機械、設備、作業指示書が含まれる。

ERP(Enterprise Resources Planning)

企業資源計画、経営資産計画

組織が内部の知識を外部での優位性へと活用できるように、組織を効果的に計画・コントロールするために必要な業務プロセスを組織し、定義し、標準化するための枠組み

ISA-95(ISA:the International Society of Automation)

自動機器に関する国際的な標準化団体が定義した製造ITのリファレンスモデル。
経営管理と製造管理の住み分けを明確にし、その製造管理のアクティビティのモデル化をおこなったものである。ERPとの連携をベースにしながら製造活動に必要なアクションと上位システムとの連携が明確に定義されており、製造システムのベースを再構築する際に、非常に有効といえる。

MES(Manufacturing Execution System)

製造実行システム

製造工程の把握や管理、作業者への指示などを行うシステム。生産活動におけるQCDを継続的に改善するため現場情報を収集し、評価・分析を通じて生産効率の最大化を目指す。MESの特徴は、「工場の生産ラインの各製造工程の連携」にあり、作業のスケジューリング・生産資源の配分と監視・品質管理・データ収集・保全管理など11の機能から、必要に応じた機能を利用する。

MOM(Manufacturing Operation Management)

製造オペレーション

MESの考え方を拡張したシステム。MESが製造工程を管理するものであるのに対し、MOMは工場に部材が入庫し、製造が行われ、製品として出荷されるまでをカバーする。
MESとの具体的な要素の違いは、(1)在庫管理の有無(2)統合的な品質管理(3)その他機能との連携である。

MPS(Master Production Schedule)

基準生産計画

基準計画立案担当者に割り当てられた品目の製造日程計画を反映した、基準計画表上の一行基準計画立案担当者によってメンテされ、次いで一連の計画地は、資材所要量計画立案の入力情報となる。具体的な品目を特定の数量と日付に製造する計画を表す。

PLM(Product Life cycle Management)

製品ライフサイクルマネジメント

顧客が望み必要とする製品の開発、利用、サポートを円滑にするプロセス。顧客向けのサプライチェーンとリバースロジスティクス向けサプライチェーンのそうほうについて、専門職員による製品情報の生成と保管の検討を支援する。

QCD(Quality, Cost, Delivery)

Q品質、Cコスト、Dデリバリー(納期)

顧客満足の鍵となる指標。カイゼンは、これら3つの指標を改善するための活動である。

S&OP(Sales and Operations Planning)

新製品・既存製品の顧客重視型マーケティング計画と、サプライチェーンの管理とを融合し、継続的な競争優位性の確立に向けて戦術的に事業を推進する能力を経営者に提供する、戦術的計画策定のプロセス。
同プロセスを通じ、ビジネス上の全ての計画(営業、マーケティング、開発、製造、購買、財務)は、統合された計画にまとめられる。

SCM(Supply Chain Management)

サプライチェーンマネジメント

正味の付加価値の創造、競争力のある基盤構築、世界規模でのロジスティクス活用、需給の同期化、グローバルなパフォーマンス測定を目的とする、サプライチェーン活動の設計、計画、実行、管理、監視。

Course Outline 受講要項

開催要項

開催期間 2023年12月〜2024年3月
受講料 本年度は受講料無料(プレ講座として実施のため)
会場 北九州市ロボット・DXセンター
もしくは北九州工業高等専門学校
募集人数 正規受講者30名 / 部分受講者600名

受講対象者

  • 中小ものづくり企業でDX推進に関わる管理者層の方
  • 製造系システムインテグレータとしてものづくりDXの推進に携わる方
  • ものづくりDXで活用されているデジタルツールに興味のある方
  • 受講方法

  • 「対面受講」か「オンライン受講」のいずれかを選択ください。
  • 「オンライン受講」は、Web会議サービス「Zoom」を利用したリアルタイム講座とします。
  • 部分受講を希望される方へ

    「対面」受講の定員を超える場合は「オンライン」でのご参加をお願いする場合がございます。 予めご了承ください。

    12月開催 正規受講の申込期限 2023.12.7 Thu. お申込みはこちら