受験生の方へ
在校生の方へ
保護者の方へ
企業の方へ
一般の方へ
卒業生の方へ
お問合せ
技術の高度化、情報化、国際化の進展に伴い、産業界からは創造的技術開発能力を持った技術者が求められるようになっています。そこで、北九州高専では「明るい未来を創造する開拓型エンジニアの育成」のため、本科4年次から専攻科2年次までの4年間について、全学科を一つにした複合型の工学教育プログラム(教育プログラム名「生産デザイン工学」)を設定し、平成16年度からこのプログラムによる教育を実施しています。
この教育プログラムは、日本技術者教育認定制度に基づき、平成17年に日本技術者教育認定機構(JABEE:Japan Accreditation Board for Engineering Education)の審査を受け、平成18年5月にJABEEより認定されました。日本技術者教育認定制度とは、大学など高等教育機関で実施されている技術者教育プログラムが、社会の要求水準を満たしているかどうかを外部機関が公平に評価し、要求水準を満たしている教育プログラムを認定する専門制度で、平成11年に設置されたJABEEが技術者教育プログラムの審査・認定を行っています。令和4年度には認定継続審査を受審し、認定期間が令和9年度まで延長されています。
高専においては、専攻科の課程を修了し大学評価・学位授与機構の試験に合格すれば「学士」の学位(大学卒業の資格)を取得できることから、本科4年次から専攻科2年次までの4年間の教育プログラムが大学相当と考えられ審査・認定の対象となります。なお、平成26年度専攻科入学生から、学位授与に相応しい内容の学修総まとめ科目(平成26年度入学生:専門工学特別研究Ⅱ、平成27年度入学生:生産デザイン工学特別研究Ⅳ)の履修計画書と研究論文の要旨を大学評価・学位授与機構に提出することで学位が授与される制度も導入されました。
本校は、「幅広い工学基礎と創造的技術開発力の修得」、「国際社会で尊敬され、信頼される国際センスの修得」、「地球にやさしい技術を開発できる心豊かな人間性の涵養」の3つの教育目的を達成するために、従来から(A)-(F)の6項目からなる「学習・教育到達目標」を定めています。また、2つ目の教育目的の達成を強化するために、平成26年度には、チームワークに関する目標(G)を新たに設定しました。これらの学習・教育到達目標の下には、それぞれ「具体的達成内容」があり、これらは教育プログラム修了までに身に付けるべき学力、資質及び能力を示しています。平成26年度から、「学習・教育到達目標」と「具体的達成内容」を「学習・教育到達目標」と総称することで、「教育として目指すべきもの」ではなく、「学生諸君に到達させるべきもの」であることを明確にしました。本教育プログラムでは、この学習・教育到達目標を達成するための教育と指導を行います。
本教育プログラムでは、工業においてハード・ソフト・材料・生産プロセスなどの設計、製作、評価、改良などの生産活動を行う技術者を育成するため、所属する学科・専攻の一つの専門分野(機械工学、電気電子工学、情報工学、応用化学、生物工学)の「生産」※ にかかわる工学知識・専門技術を学び、その分野の専門性を身に付けます。さらに、これを核とし、他分野の工学知識を身に付けることにより、広い視野から問題を捉え、解決することができる素養(デザイン能力)を涵養する工学教育を行います。また、より専門工学分野の深化と融合・複合教育の強化を図る目的で、平成27年度から専攻科を改組し、従来の生産工学・制御工学・物質化学工学の3専攻から、教育プログラム名と同じ生産デザイン工学の1専攻に変わりました。生産デザイン工学専攻では、生産を通じて環境技術・資源活用・素材開発などの持続可能型社会を可能にする生産技術について学ぶ「環境・資源・材料領域」、生産活動の原動力となるエネルギーをキーワードとして、その応用機器・利用技術・創生技術について学ぶ「エネルギー応用・創生領域」、生産による新たな価値の創出をデザインするとの観点から、その機能と設計などについて学ぶ「機能・情報デザイン領域」の3つの重点学修領域を設定しています。
※本教育プログラムでは、工業におけるハード・ソフト・材料・生産プロセスなどの設計、製作、評価、改良などの活動を「生産」と規定しています。
本教育プログラムは、図に示すように、本科4年、5年(プログラム1年、2年に相当)、および専攻科1年、2年(プログラム3年、4年に相当)の4年間の工学教育を対象としています。
本プログラムでは、本科4、5年においては主として所属する学科の専門分野の「生産」に関わる基礎・専門知識と実践的技術を学びます。専攻科1、2年においては、上記で述べた3領域のいずれかを中心に学び、その中で専門知識の深化を図るとともに、領域内で密接に関連する他の工学分野の知識・技術について学習します。これらによって、「デザイン能力」の育成を図る構成となっています。
「生産デザイン工学」教育プログラムでは、養成する人物像(技術者像)を以下のように定めています。