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公開講座

公開講座「食べ物のDNA鑑定に挑戦」を開催しました

 2023年8月11日(金)にDNA鑑定の実験を行う公開講座を開催しました。

 補助学生(本校学生2、3年生の4名)の助けもあり、年々少しずつ実験手法を改良し、スムーズに進行できるようになってきました。参加した15名の中学生も、話をよく聴いて全員が真剣に取り組みました。

 この公開講座では、何かわからない謎の物体があり、DNA鑑定の手法を用いて解き明かすことに挑戦しました。その謎の物体は、4種類の野菜のどれかであることがわかっているので、謎の物体を含めたそれらのDNAを増幅させて調べることにより比較しました。

 まずは講義で、DNAの構造、複製のしくみ、タンパク質(酵素)との関係などの説明を受けた後、DNAの抽出、PCR法によるDNAの増幅、電気泳動によるDNAの解析の実験をしました。特に、PCR法によるDNAの増幅の実験では、反応温度を繰り返し上下させる必要があり、その実験操作を参加者全員で交代しながら協力して行いました。通常は自動化された機器により行われるものですが、敢えて手作業で行うことで、目に見えない反応を頭の中でイメージしてもらえたようでした。大変な作業でしたが、印象に残ったと思います。

 また、参加者は初めて手にした実験器具を、説明を受けてその場で練習し、数 μL(マイクロリットル、1 μLは1 mLの1000分の1)の液を扱う作業も上手にこなしていました。最終的に全員の電気泳動の実験結果を使って、同じサイズのDNAが増幅された組み合わせから、謎の物体の正体を推定することができました。

 コロナ禍で、PCRという言葉を誰もが知るようになりましたが、実際に体験した人は少ないでしょう。この講座に参加した中学生は、DNAを扱う経験から、生物のしくみや、それをうまく利用した技術であるPCRを身近に感じてもらえたものと思います。

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