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活躍する卒業生

株式会社九電ハイテック(出向元:九州電力送配電株式会社)
山本 陽向さん

2022年 電気電子コース

発電所・変電所の保全という仕事で、九州に恩返し
電力を安定して届けるために、九州各地にある水力発電所や送電線、変電所など、電気を届ける設備の巡視や点検といった保全業務などを専門的に行っている九電ハイテック。2022年4月に入社した山本さんは、鹿児島県にある鹿屋事業所で発電所・変電所の保全等の業務に携わっています。
5年生の春頃にどんな企業で働きたいかを考えた時、「学んだ電気の知識が活かせる、人の生活を支える、九州に恩返しをしたい」という思いがあって、この3点を軸に就職先を探したと話す山本さん。九州電力で働いている父親からの「電気は人の生活になくてはならないものだから、やりがいは大きいよ」という言葉もあって、「自分もこの会社で働くことで九州に恩返しをしたい」、そう強く思ったのだという。
ライフラインを支えるには変電所の管理が重要
山本さんは、水力発電機等の発電設備、変圧器等の変電設備の点検や巡視といった保全業務を担当しています。設備から変な音や臭いはしていないか、設備の破損や劣化はないか等、発電所や変電所で設備の異常や危険を発見したら、現場に行って調査し、修理して設備を早期復旧させるのも山本さんたちの仕事です。
自分の目で点検するのはもちろん、毎月定期的に、変圧器等の中に入っている油の温度や量を計測し、数値的な観点から異常がないかを確かめることも重要です。小さな変化が停電等につながることがあるため、小さな変化を見逃さないことが大事。変化に気づき、対応することで事故を未然に防ぐことができるのです。
仕事のやりがいについて尋ねると、「設備の修理後、無事お客様に電気が届いた時。水力発電所での異常発生時に、現場での処置を終えて無事に電気を送り始めることができた時。発電所や変電所での点検の際に、異音や異臭などから設備の異常を発見したことで事故を未然に防ぐことができた時などに、この仕事の重要性とやりがいを感じています」と力強く語ってくれました。
北九州高専なら将来の選択肢が広がる
「仕事では、まだまだ先輩たちに適わない。たとえ高専で電気の勉強をしていても、職場では当然分からないことだらけ。でも、そこで受け身になるのではなく、自分からしつこいくらい先輩たちに質問をしに行けている。これは高専で身についた自主的に学ぶ姿勢だと思う」と山本さん。さらに部活では、組織の中で生きていくという社会の基本を学ぶことができた。職場の人たちと積極的にコミュニケーションをとるために、部活で培ったコミュニケーション能力が活きているのだという。
そもそも山本さんが北九州高専を志望した理由は、就職率の高さと就職先の実績。誰もが聞いたことがある企業ばかりで驚いたという。そして電気、機械、化学など専門性の高い分野について重点的に学べる環境であること。さらに教えてくれる先生方も各分野のスペシャリストなのでより専門的な勉強ができること。しかも比較的自由で自主性を重んじ、のびのびと学べる校風にも魅力を感じたから。「普通高校では学べないような専門的な学びができた。ロボットやプログラミングなど、特定の分野を得意とする同級生たちが数多くいて、いろいろな人と係わることができた」と北九州高専での充実した5年間を振り返ってくれました。