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活躍する卒業生

シャボン玉石けん株式会社
大森 華子さん

2021年 物質化学コース

製品の品質を厳しい目で正確に検査する

化学物質や合成添加物を一切含まない無添加石けんの製造・販売を行っているシャボン玉石けん。大森さんは無添加にこだわり続けるシャボン玉石けんで、品質管理の業務に携わっています。品質管理課の業務には、製造に使う原料や資材の検査と、製品になる前、容器に充填する前の内容物のバルク検査と呼ばれる品質検査、製品になった後の最終製品検査がありますが、大森さんは主に石けん等が正しい処方・規格で作られているかを確認する内容物のバルク検査を担当しています。「分液漏斗や三角フラスコを使ったり、滴定を行ったり、毎日化学の実験をしているようです」と話す大森さん。しかし、製品の品質を厳しい目で正確に検査することが求められる責任の大きい重要な仕事。検査結果が数値として表れるので達成感があり、やりがいに繋がっていると仕事への思いを語ってくれました。

アレルギーの苦しみを知っている自分だからできることがある
理科の実験が好きだった大森さんが中学校1年生の時、物質化学コースの公開講座に参加し、北九州高専の川原教授が“イチゴに含まれる成分に花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギーを抑制する効果があることを発見した”ことを知ったという。大森さん自身が幼少期からアトピー性皮膚炎で長年苦しんできたので、「アレルギーに苦しむ人達の役に立てるよう川原教授のもとでアレルギーの研究をしたい」という思いが強くなり、北九州高専の物質化学コースに進むという目標を決めたのだという。

そして、北九州高専3年生の時に授業の一環でシャボン玉石けんの工場見学に行き、シャボン玉石けんの先代社長が無添加石けんを使ったことで長年の湿疹がきれいになったという話を聞いて、さっそくお土産でもらったシャボン玉浴用石けんを使ってみるとアトピーが軽減したことに驚いた。この体験に感動した大森さんは、無添加石けんの素晴らしさを実感したのだという。それ以来、「私と同じようにアトピー性皮膚炎などの湿疹で悩んでいる方にシャボン玉石けんを使ってもらい、もっとシャボン玉の輪を広げていきたい。そのためにも、シャボン玉石けんに就職したい」と思うようになった大森さん。そして今、シャボン玉石けんの社員として、シャボン玉の輪を広げていきたいという夢も大きくふくらんでいます。
自分の好きを伸ばすことが、卒業後の進路に繋がる
大学に行ってからしか学べない専門的なことを16歳から学び始めることができること、これが北九州高専の特長。しかも1、2年生の時はコースがわかれていないので、他コースの基礎知識も得ることができるのも大きな魅力だという。自由な校風の中で自分の時間を多く持つことができるし、先生との距離間が近いので授業で分からなかったことなどを聞きに行きやすい雰囲気もある。 
北九州高専は、自分のやりたいこと・好きなこと・興味があることを伸ばしていける学校であり、それを伸ばすことで最終的に卒業後の進路に結びつけることができるのだという。「今やりたいことがある人はもちろん、まだやりたいことが見つかっていない人も、多種多様な勉強ができる北九州高専で見つけることができると思います」と後輩たちへエールを送ってくれました。